恐竜も追いかけたのさ赤とんぼ
蜉蝣の影を踏んだら星になる
戦争をじっと見ている秋夕焼け
丸いままの鉛筆もいい小鳥来る
トイレにいる間ワープするなら 八十年代と君は言う
台風の雨に合わせてジャズを聴く
来世の仕事を告げて蝙蝠は つまらなそうに森へと帰る
一時間おきにオフィスで 席を外す君 火星で石を拾っている
恋あればあったでうざい秋愁
花カンナ待たせるほうが恋してる
持続可能な恋愛を 探し続けて五十年
あなたとは来年までよと嘆きつつ 君はワニへとパンくず投げる
貴方が来ないと部屋は ちらかったまま青唐辛子
引き潮で泣くほど センチにできていない けれど満ち潮で笑えぬ
離れても近寄る心麻の花
松落葉叱責受けて星ひとつ
この道もいつか来た道水中花ー
蟷螂よ友達の人生背負って まで飛ぶこたあない
蛇苺引いたカードで指を切る
隠れてもまた見つけるよ青りんご
貴方より楽しいものを見つけたの 月に台詞がリフレインする
マネキンの手に手を重ね夜の秋
モザイクをかけるニュースさ赤蝮
マンションの作る工程見ていたら 少し王様の気分に浸れる
サングラス通せば さらに濃く見える 飛び行くミサイル燃える建屋
君の名をネット検索してみたら 別人がピアニストと出て五曲聴く
コンクリに絨毯みたく寝る子猫 そのまま地球にプリントされる
凸凹な道で告白茄子の花
資本コストとは何かを語る 君の背中に薪が積まれゆく
近所からア行の叫び聞こえるが 人類か鳥類か判別は無理
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類